ホップの里からビールの里へ。遠野が醸す地域の未来の詳細

ホップの里からビールの里へ。遠野が醸す地域の未来
ビールと本と旅とおもしろいこと。
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記事タイトル ホップの里からビールの里へ。遠野が醸す地域の未来
概要

ビールが地域を醸しはじめている! 1994年の酒税法改正後、各地に小規模醸造所が生まれ、「地ビール」がブームになりました。しかし、数年でブームは終息。その理由としては、 クオリティが悪かった 味が理解されにくかった 価格が高かった という3点が挙げられます。   そういった理…… more 由によって地ビールブームは終わってしまいましたが、00年台後半から「クラフトビール」が次第に認知されるようになります。   「クラフトビール」と「地ビール」は、そもそもルーツが異なるもの。ですが、消費者からはほぼ同じものとして認知されています。ただ、地ビールブームのときと異なるのは、地ビールブームが終息してしまった理由のうち2つが改善されているということです。 クオリティが高いビールが増えてきた 味が理解されるようになってきた この2点です。価格は相変わらず全体的に高いですが、クオリティが高く、味が納得できるものであれば、消費者はそれにお金を払います。そういった意味で、クラフトビールはブームから文化になろうとしています。   このあたりをもう少し詳しく知りたい方はこの本をご覧ください↓  教養としてのビール 知的遊戯として楽しむためのガイドブック (サイエンス・アイ新書) 作者: 富江弘幸 出版社/メーカー: SBクリエイティブ 発売日: 2019/03/16 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る     なぜいま遠野に注目しているのか 上記の通り、地ビールとクラフトビールのルーツは異なります。しかし、各地域に生まれたクラフトビール醸造所は、徐々に地域に目を向けるようになっていきました。   よく見られるのが、地域の特産品をビールの副原料として使用する方法。さつまいも、桃、オレンジ、山椒などを使ったビールが、各地で生まれています。これは比較的やりやすい地域とのつながり方だと言えるでしょう。   言い方を変えると、地域の特産品でビールをデザインしている、と言えます。   しかし、今回注目したい遠野は少々事情が異なります。そこで起こっていることは、ある意味でこれとは逆。ビールで地域(コミュニティ)をリデザインしている、と言えるような気がしているのです。   遠野は日本有数のホップ生産地。栽培面積では日本一です。   その遠野では、上閉伊酒造が造るズモナビールというブランドが、20年くらい続いています。そして、その遠野で2018年5月に新たに立ち上がったのが、遠野醸造。   遠野醸造がどんな醸造所なのか、ひとまず動画を見てください。   遠野のホップ農家は、高齢化もあってピーク時の7分の1にまで減少してしまっています。これに危機感を抱いたのが、遠野市とホップ農家と契約していたキリンビール。   そして、遠野市とキリンビールが一体となって、「ホップの里からビールの里へ」を合言葉に、ビールを中心としたまちづくりを進めるようになったのです。そこに移住してきた3名が、遠野醸造を立ち上げました。   遠野醸造のアドバンテージ  遠野はホップ農家の減少が続いているとはいえ、現在でもホップの栽培面積日本一。醸造所とホップ畑が近いというのは、フレッシュなホップを使って醸造できるということだけでなく、その他のブランディングとしてもメリットがあります。   例えば、こんなことも。 ビアツーリズムと題した、ホップ畑の中でビールと料理を楽しむ企画。ホップに囲まれて飲むビールは最高においしいものです。   また、ホップ農家として遠野に移住してきた人たちもいます。    遠野のアドバンテージとしては、ホップだけでなくビールに関連する食材も含めてブランディングできるということ。具体的には、この動画にもあるように、パドロンがそのひとつ。そして、ホップやパドロン栽培も変えていこうとしているのです。     こちらは今年から栽培を開始したホップ畑。これまでのホップ畑と何が違うかというと、平坦で広大、かつ、できるだけ栽培・収穫をオートメーション化できるということです。   実は、ホップの収穫はかなりの労力がかかります。 遠野では収穫時期になると、栽培状況を見て各農家の収穫日を決定。収穫日の農家の収穫をみんなで手伝っています。   このホップ栽培・収穫の方法を変えていこうという試みが、いま遠野で進んでいるのです。   遠野ホップ収穫祭は8月24日、25日に開催! ちなみに、7月13日のホップ畑の状況はこんな感じ。 楽しかったー。ホップ畑はいいね。 pic.twitter.com/kWTPyczyjk — 田村淳一 遠野醸造/BrewGood (@tam_jun) July 13, 2019 収穫までもう少しです。    そして、今年で5回目になる遠野ホップ収穫祭が8月24日、25日に開催されます。ホップの収穫を祝い、ビールと地元の食を楽しむお祭りです。 www.lets-hopping.com   クラウドファンディングも実施中。 camp-fire.jp     今年の夏は、ぜひ遠野へ。   教養としてのビール 知的遊戯として楽しむためのガイドブック (サイエンス・アイ新書) 作者: 富江弘幸 出版社/メーカー: SBクリエイティブ 発売日: 2019/03/16 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る     close

ホップの里からビールの里へ。遠野が醸す地域の未来
サイト名 ビールと本と旅とおもしろいこと。
タグ 01-0_ビールの話 02_本の話 ビール
投稿日時 2019-07-15 02:00:00

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